新学習指導要領の改訂により学習内容は変わってきています。
どう変化するのか?といった内容を把握しておくことは、今後の指導に大きく響いてきます。
当然、内容を把握できず授業を進めてしまった場合は抜けが生じる結果になってしまい、のちに大きな問題となってくる恐れがあります。
その問題に直面するのは先生ではなく生徒です。
指導者である私たちは、今の指導に満足するのではなく、どのような指導をしていかないといけないのか先を見た指導を行わなければなりません。
このシリーズでは、そんな学習指導要領の変更についてまとめています。これからの指導の参考にして頂けたらと思います。
今回は、目まぐるしく変わる小学校中学校の「英語」の新学習指導要領についての内容です。
▼目次
現在約3割ほどの小学校が英語の先行実施を進めています。
移行措置と2020年の新指導要領の内容を先行して進める先行実施をするのかは各自治体や学校によって自由に選ぶことが出来ます。
小学校では英語に触れる時間数が増え、状業として実施している学校があるとはいえ、すべての学校で同じような学習が進められているとは決して言えない状況です。
小学校と中学校の学習を連携させ、7年間を見通した指導が必要。
小学校ではアルファベットや好きなもの、持っているものなど身近な題材をテーマとした教材で学習を進めていきます。
しかし、先ほども述べたように学校によって学習内容が大きく異なる場合があるので次年度担当する先生は前年度に何を学んだのかを聞き取っておく必要があります。
小学校では文法を学ぶことが無いのでどんなことを学んだのかをしっかりと把握しておく必要があります。
小3、小4では身近な語彙や表現について「音声」で英語に触れます。
文法や単語、文章を書いて学ぶことはせずに、音声だけで英語に触れ合うという学習になります。
また、聞くだけではなく発音もしっかりと行い、相手とコミュニケーションを取る学習も入ります。
小5・小6になると文字の学習が入り、小3・小4で学んだ聞くことコミュニケーションにプラスして読むこと・書くことに重点を置きます。
聞くこと・話すこと・書くこと・読むことを4年間通して段階を踏んだ学習を行い中学へと進学していきます。
これらの内容をしっかり理解したうえで、中学へと上がるので中学に上がるころにはある程度の学力は付けておく必要があります。
英語は積み重ねの教科ともいわれています。
出来ない場合はどこが出来ないのか。不安な単元はないか。基礎は理解できているか。などを確認しつつ次の段階へとステップアップしていく必要があります。
小学校では700単語、中学では1600~1800単語、合計2000単語を学びます。
お互いの気持ちや考えを述べる単語を基にコミュニケーションを前提とした単語の学習を行います。
英語学習を進めている理由はここになります。
英語を学び、外国の人とうまくコミュニケーションを取れるように対話を中心として英語を学んでいくのです。
高校の学習内容だった感嘆文、仮定法、現在完了進行形を中学の段階で学ぶことになります。
感嘆文、仮定法。現在完了進行形を中学で学ぶことにより、現在の中2、中3で学んでいる内容が一つ下の学年に繰り下がることになります。
学習する内容が増える分、学習の繰り下げは仕方ないことなのかもしれません。
各文法事項の配当学年は指導要領では決められていません。
その結果、学習する文法に関しては教科書会社の裁量に任せるしかありません。
教科書会社によって各文法の学ぶ時期が異なるので、教科書会社の方針を踏まえながら学習を進めていく必要があります。
新学習指導要領によって変わる英語のポイントは
・すでに先行実施をしている小学校がある
・小中の連携が必要不可欠
・単語や文法といった学習内容の増加
が挙げられます。
何がどう変わり、何を学んでいくのかをしっかり理解することが今後の学習にもつながってくることでしょう。