新学習指導要領解説|【理科】のポイントは主体的活動とプログラミング

新学習指導要領の改訂により学習内容は変わってきています。

どう変化するのか?といった内容を把握しておくことは、今後の指導に大きく響いてきます。
当然、内容を把握できず授業を進めてしまった場合は抜けが生じる結果になってしまい、のちに大きな問題となってくる恐れがあります。

その問題に直面するのは先生ではなく生徒です。
指導者である私たちは、今の指導に満足するのではなく、どのような指導をしていかないといけないのか先を見た指導を行わなければなりません。

このシリーズでは、そんな学習指導要領の変更についてまとめています。これからの指導の参考にして頂けたらと思います。

今回は、小学校中学校の「理科」の新学習指導要領についての内容です。

主体的・能動的な学習を重視

実験や観察などの科学的活動の充実

理科はやはり実験や観察など科学的活動を授業に取り込んだ方が良いとされています。

日常生活に関係した研究やものづくり活動、実験を学習で取り入れると主体的な活動が強調させるようです。

自然災害などで使うハザードマップを基に被害を最小限に食い止めるにはどうするべきかを考察したり、グループで解決方法を考えることで実際に使える知識を鍛えていきます。

「理科は楽しい教科!」と認識させる

実験や観察、日常生活に関連した学習を行うことで実生活で使える知識が増えるので「理科が楽しい!」と認識させるのが狙い。

前回の学習指導要領の理科の改訂でも実験関連の学習内容が4割増えました。
その結果、「理科が楽しい!」という生徒が増え、理科の楽しさ、有能性を感じるために今回の改定でも実験関係の活動を充実させています。

プログラミング教育を導入

理科では論理的に考えられるプログラム教育が導入されます。

プログラミング教育とは、プログラムによりロボットの動きを決めたり、光の光り方を制御するなどを体験するものです。
「どうしたら思い通りに動かすことが出来るのか?」
「少ない動きで動かすためにはどうすればいいか?」
等をパソコンなどを用いて決めることで論理的思考を鍛えます。

いろんなことで応用が利くので様々な授業展開が見込めます。

学習内容の大幅変更

小学理科の分野の学習順序の変更

小4~小6で学んでいた単元が一部改訂され、繰り上がることになります。

小4内容だった「光電池の働き」、小5内容の「水中生活の小さな生物」が2020年度からは小6で学習することになります。
また、小6で習っていた「電熱線の太さと発熱」は中2で習うことになり、電力の学習がまとまることになります。

中学で習っていた「圧力」の単元が省略

2020年度からは中学生で習う「圧力」の単元が全て省略されることになります。

現在中1で学習している「水圧・浮力」は2019年度からは省略。2020年度からは「水圧・浮力」だけでなく、「圧力」に関する学習も省略されることになります。

また、気象に関する「圧力・大気圧」は現在同様、中2で学習することになります。

物理分野においては省略はあるものの大きな変更は無いようです。

放射線についての学習を中2に追加

2020年度からは中2でも放射線単元の一部を学ぶことになります。

放射線の学習は現在中3での学習ですが、それが中2でも一部を学習するようになります。
これらの背景には、東日本大震災において放射線の話題が取り上げられるようになったからだと考えられます。

中2で習う放射線の学習は「静電気と電流」の単元で真空放電やX線に関連付けて学習することとなります。

中学全学年で災害について学ぶ

近年大規模な自然災害が多いことから、中学の全学年で災害について学ぶことになります。

自然災害は現在は中3でしか学習しないため、それを細分化して、2019年度からは中1で「自然の恵みと火山活動・地震災害」が追加、2020年度からは中2で「自然の恵みと気象災害」が追加されます。

火山活動の仕組みや地震活動の仕組みなどを早い段階から学び、日常生活と関連付けるのが狙いです。

新学習指導要領「理科」は実験増で単元省略

小学校中学校の「理科」の新学習指導要領についての内容は

・実験や観察などの科学的活動の充実
・日常生活との関連付けを図りながら学習を深める
・プログラミング教育の導入
・小学校での学習順序の変更
・「水圧」「圧力」「浮力」の単元の省略
・中学の全学年で自然災害について学習